論座 - 朝日新聞社の言論サイト に「新型コロナウイルスとともに広がるニセ科学 - 左巻健男」を書いた+独り言

WEB「論座」に依頼されて次の記事を書いた。

新型コロナウイルスとともに広がるニセ科学 - 左巻健男
論座 - 朝日新聞社の言論サイト
https://webronza.asahi.com/national/articles/2020030200002.html
ニセ科学は、いつも虎視眈々と科学リテラシーの弱い人たちを狙っている。そして、社会的に不安が高まると、一気に跳梁跋扈する。…

 

次は左巻健男の独り言。
【地道にニセ科学への警鐘を続けたい】左巻健男

以下の2冊はニセ科学との闘いに背中を押されて書いた。

学校に入り込むニセ科学 (925) (平凡社新書)
https://amazon.co.jp/dp/4582859259/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_HaAxEbE83H9TJ
暮らしのなかのニセ科学 (平凡社新書)
https://amazon.co.jp/dp/4582858473/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_RfAxEbCWXVFC3

この2冊の本の最初はしんぶん赤旗死のエッセイ連載「ニセ科学の正体」だった。
それを元にして共産党系の新日本出版社から本の執筆依頼があり、本にした。
しかし共産党にナノ銀除染ニセ科学について要望書を出した。
中央委らと話し合いをしたが、ぼくは共産党の対応に腐っていると批判。
増刷を続けていた本の広告は赤旗紙に不掲載に。


新日本出版社の本は増刷しないというので、構成を変えてを平凡社新書の『暮らしのなかのニセ科学』に衣替えして発行した。


EM菌DND出口俊一氏(EM研究機構顧問・ヒノキヤグループ社外取締役)との裁判もあり後押しになった。さらに『学校に入り込むニセ科学』を執筆した。


編集長を勤める『RikaTan(理科の探検)』誌でもニセ科学を斬る!特集を続けた。

 

なぜこんな荒唐無稽なニセ科学に騙されるんだよという思いもあるが、ニセ科学の跳梁跋扈は社会を悪化させる、そして命の危険もある。騙されるバカは放っておけという意見もあるがそんな人が嵌まっていたりする。


ニセ科学側からの攻撃も強い。
ニセ科学側は命がけでそれで儲けよう、それを広めようとしている。
信じたデマを批判された人らも加わって、ニセ科学を批判する人らにさまざまな攻撃をする。


できればしかめ面をしないで明るく楽天的に闘いたい。しかも自分ができる範囲で。
孤立を恐れず、連帯も求めず、どうせ儚く死んでいく歳にもなっているので、地道にやっていくよ、と思っている。
今にニセ科学について3冊目、4冊目も出したい。生きていたらw
(以上 左巻健男の独り言)

毎日新聞 今週の本棚に『暮らしのなかのニセ科学』=左巻健男・著 が紹介されました!

毎日新聞 今週の本棚に

『暮らしのなかのニセ科学』=左巻健男・著 が紹介されました!

https://mainichi.jp/articles/20171022/ddm/015/070/036000c

毎日新聞2017年10月22日 東京朝刊

今週の本棚・新刊

『暮らしのなかのニセ科学』=左巻健男・著

平凡社新書・864円)

 ネット情報の氾濫で確かな情報を見極める知識力の重要性はますます高まっている。特に科学のニュースは容易にウソだと見抜けないだけに、この種の本の存在は貴重だ。

 米アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズ氏は膵臓(すいぞう)がんと分かったあと手術を拒否し、絶対菜食主義やコーヒー浣腸(かんちょう)などを試みた。結局、手遅れになり、56歳で他界した。科学的なエビデンスのない民間療法や「抗がん剤は効かず、苦しむだけ」といった偏った思考を信じていると、自身の生命を脅かすことになる事例を数多く挙げている。

 他に「サプリメントで健康になれるか」「テレビで勧めるダイエット法は本当に効くか」「ニセ科学がはびこる水ビジネス」「怪しい足裏デトックス」など、さまざまなニセ科学の例を取り上げる。

 典型的な例として、EM(有用微生物群)も俎上(そじょう)に載せる。「川や海への散布で水が浄化される」「放射能を除去する」などは全く根拠がない。しかし、学校教育や環境活動などで菌を利用するケースはなかなかなくならない。途方もない主張には途方もない証拠が必要だということを知っておきたい。(小)

ソメイヨシノが学校にたくさん植えられてきたわけ

 学部生時代に講義を聴いたことがある教育学者の城丸章夫さんの本を読んでいる。

 『星とさくらと天皇と』新日本新書 1990 だ。 

 そこで小中学校にソメイヨシノが好んで多く植えられてきたのは日露戦争後とある。学校は天皇の教えを教える神聖な場所なので花の咲く木や実のなる木は原則として植えなかった。

 なぜ増えたか?軍部が武道とサクラの普及宣伝に乗り出したからだ。パッと咲いてパッと散るので軍人の精神、並びに日本人の精神を示すとされた。兵営、陸軍墓地、各県招魂社(後の護国神社)には盛んに植えられた。靖国神社もサクラの名所にされた。

 軍の狙いは2つ。1つはサクラの名所にして一般の国民が親しみの情をこれらの施設に抱かせること、もう1つは徴兵された兵士が死を恐れないで戦うような精神風土をつくること。

 小学校の教師達は「パッと咲いてパッと散るのが日本人だ」と一生懸命に教えた。